■資格を目指す明確な動機やビジョンがあるか

 もし、これから資格を目指すのならば、資格を目指す動機と資格取得後の明確
 なビジョンを持たなければならない。


 全ての資格が金で買えない以上、どのような資格でも取得するためには相応の
 時間と費用を掛けなければならない。
 資格の難易度によっても異なるが、行政書士や宅地建物取引主任者などの比
 較的取得しやすい資格でも、半年〜1年程度、費用でも資格スクールに通うの
 ならば、数十万円の出費は覚悟しなければならない。
 これが、難易度の高い資格になると、最低数年〜5年程度は単調な勉強漬けの
 日々を送ることを覚悟しなければならない。その際、強靭な精神力が要求される。
 また、費用面でも年間百万円単位での出費が予想される。
 難易度の高い資格はいずれも、仕事との両立を前提としていないため、資格試
 験挑戦時は、無職かフリーターの状態が続く。生活費と学習費用の両方が必要
 になる。そのため、計画を立て資格試験にトライする前に、数百万円の預貯金を
 してからトライする人もいるほどである。

 例えば、司法試験にトライする場合は、法科大学院に入学することが必要である。
 法科大学院には既修2年コースと未修3年コースがあるが、生活面の費用
 を合わせると,修了までに、最低でも1千万円程度の費用が掛かる。法科大
 学院終了後、一発で試験に合格できず試験に挑戦し続けると、さらに費用が
 掛かる。最終的には数千万円の出費は覚悟しなければならない。これが、
 法律家養成機関法科大学院の実態である。

 試験制度は異なるが、公認会計士、弁理士、司法書士、不動産鑑定士等の難
 関資格試験も、仕事との両立はほぼ不可能といわれている。
 司法試験や公認会計士など難関資格の取得者の実態は、ほとんどパラサイトで
 ある。難関資格を目指すこと自体、ハイリスクな選択なので、親と同居すれば衣
 食住の環境を保障される。パラサイトが、資格試験を目指すリスクを軽減させる
 からこの傾向は、今後も続くだろう。
 また、たとえ資格を取得できたとしても、取得までの生活の相当の部分を、犠牲
 にしなければならないことも、よく肝に銘じるべきである。

 資格を単なる自己啓発やアクセサリーと考えている人は、最初から難易度
 の高い資格を目指すべきではない。

 難易度の高い資格にトライできる人は、資格試験のリスクを自分できちんと責任
 の取れる人でもある。