━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0062 ━━2008.2.27━━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□     
◇第62号「国家資格、公的資格、民間資格はどれがいい?」◇   
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■日本列島もようやく春の気配が感じられる季節になりました。

 皆様、如何お過ごしでしょうか。

 資格コンサルタントの末木紳也です。

 先日、週刊SPAの取材がありました。扶桑社さんはほんとに久し振りです。

 横浜のホテルの喫茶室で、小一時間ほどお話させていただく機会がありました。



■ところで、資格には国家資格、公的資格、民間資格という3つの種類があります。


 一般的に資格というと国家資格が一番難しくて社会的評価も高いと思っている
 
 人が少なくないようです。

 皆さんの先入観はおそらくこんなイメージの筈です。


     ☆☆☆国家資格 >☆☆公的資格 >☆民間資格


 たいていの人はこういった固定観念を持っています。

 でも実際はそうでもないんですね。




■確かに弁護士、公認会計士、税理士、行政書士等メジャーな資格は皆国家資格です。
 
 資格を持たない人間がこれらの独占業務を行うと法律で罰せられることは、
  
 以前も当メルマガで再三説明しました。

 国家資格に信頼性があるというのは正しいのですが、世の中どうやらそんなに
 
 単純ではないようなのです。


 たとえば、コンサルタントという職業は特別な資格がなくてもできます。
 
 ないよりもあった方が良いのですが、基本的に資格はオマケのようなものです。


 例えば、私は中小企業診断士の資格を所有していますが、残念ながら今まで資格を
 
 特別意識した経験はほとんどありません。
 
 資格の名前を使って仕事をした経験がほとんどないのです。

 診断士は別名、コンサルタント資格です。ただし、コンサルタントは確固たる専門

 分野があれば誰でもできる職業の一つです。
 
 ここでは「誰でも」という所にあえて「夢」を感じて欲しいのです。




■また、公的資格でも民間資格でも評価の高い資格はあります。

 簿記検定は日本商工会議所認定の検定試験ですが、年間数十万人が受検する会計系の
 
 超人気メジャーな資格です。 

 経理部に配属された新人が、まず最初に課長に言われるのが

 「おい、簿記検定を取れ!」というものです。

 簿記検定は公的資格ですが、今でも企業評価の高い実力資格です。また、販売士も
 
 デパートなど大手小売業では評価の高い公的資格です。

 さらに、簿記検定は税理士試験の登龍門的存在の資格でもあります。
 
 実際、税理士受験者の大部分が税理士の勉強を簿記検定から始めています。




■さらに、民間資格でも超メジャーな資格はあります。

 ご存知、実用英語検定試験(英検)は年間受験者300万人を超える民間資格です。
  
 また、TOEIC、TOEFLも実は同じように民間資格です。英検もTOEICも
 
 企業内外で高い評価を受けています。

 ユニークなところでは、ファイナンシャル・プランナーは民間資格と国家資格に相乗 
 り制度があることです。

 2級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得すると、同時にAFPを取得する
 
 ことができます。
 
 国家資格を取ると協会に加入さえすれば洩れなく民間資格がオマケでついてくる。

 何だか、グリコのおまけみたいですね。

 これについてもっと興味を持った人は自分で調べてみてください。



■特筆すべきことは、AFPの方が技能士より認知度が上であることでしょうか。

 ファイナンシャル・プランニング技能士は国家資格としての歴史がまだ浅いことも

 あって、現段階ではAFPの方がより認知度が高いのです。

 また、1級技能士よりもCFPの方が企業等の評価も高いようです。

 もっとも、FP技能士は国内のみで通用する資格ですが、CFPの方は

 国際ライセンスですから国外でも通用する資格です。その点オトクのようです。


 F・Pは民間資格のAFPやCFPが国家資格の実力や知名度を上回る稀有な例と

 いえそうです。国会以外、資格の世界でのねじれ現象もあるのでしょうか。

 ファイナンシャル・プランナー系資格では、

           ☆☆民間資格 >☆国家資格 です。


 余談ですが、公認会計士を取得すると税理士も登録さえすれば名乗れる、税理士にも
 
 行政書士資格が付与されることは常識ですが、この際もう一度抑えておきましょう。



■いずれにせよ、資格の世界でもボーダレスの進展は避けられないようです。

 数十年前のように、各資格にはテリトリーがあって互いの境界が明確にあった時代
 
 ではなくなりつつなあるようです。

 資格の世界も群雄割拠の時代、戦国時代になりつつあるようです。

 現代の資格とは「守りの時代」から「攻めの時代」に突入したようです。

 こんな時代、あえて資格を後付けで活用できる人は私には懐深いと強いと感じます。

 常々、ダブルライセンスやトリプルライセンスを否定している私でさえも、タダで

 いただける資格なら大歓迎です。

 でも、資格の数に溺れてあまりベタベタ名刺にいろんな資格を書き込むのはとても

 下品な感じもしますね。


 本日もご愛読ありがとうございました。
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◇編集後記◇ 
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 毎年、百名山にトライしている私はそろそろ今年登る山を計画中です。
 ただ、花粉の飛ぶ季節は憂鬱です。春は待ち遠しくも花粉さえなければいいのに
 と思う今日この頃です。
 
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