━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0052━━ 2007.4.14━━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第52号 「資格と景気の関係」◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。

 
■先日、まぐまぐからメルマガが最近配信されていないという暖かい(?)ご指
 摘がありました。

 確かに、
 今年は1月から雑務に追われて本来の仕事に集中出来ていない感じでした。

 私はメルマガを書くこと自体は全然苦にならないのですが、手続きがウザくて
 ついつい配信を先送りにしてしまいました。



■陽気が良くなり、景気もだんだん上向いてきましたね。

 先日所用で渋谷に行ったのですが、あまりの人の多さにびっくりしました。
 目に見えてという感じではないのですが、日本経済は確実に良い方向に向かい
 つつあるように感じます。街に活気が感じられました。
 
 
 田舎者の私は何時行っても渋谷という街には馴染めません。渋谷のスクラン
 ブル交差点で信号待ちをしているだけで何か落ち着かない気分なのでした。


 
■実は私は資格の研究をしている人間の一人として、資格と景気についてはある
 相関関係があるのではないかという持論を持っていました。

 その持論とは、
 
 ー 資格ブームとは景気に左右されるのではないかということ。


 すなわち、不景気になると資格ブームがどこからともなくやってくる。
 当然、不景気になると失業率が高まるので就職・転職が厳しくなります。
 だから、資格を目指す人が一時的に増える。

 一方、好景気になるといつの間にか資格ブームが沈静化のでするのではないか。

 景気が良くなれば人手不足感が強まるので、雇用市場は買い手市場から売り手
 市場に転換します。今年の大卒新入社員の大幅増加はメディアで連日のように
 報道されています。企業の採用人員はバブル期以来だとか。
 

 私は資格の研究を続けるうちに、だいたいこんなロジックを持っていたのです。




■しかし、結論から言いますと資格ブームは景気が良くなってからも去ってはい
 ないようです。

 法文系受験者数も資格ごとの増減はあってもトータルで見ればけっして減って
 はいません。資格ブームは景気が上向いても依然健在なのです。

 

■景気については、いざなぎ景気以来とかいわれていますが、

 いくら景気が上向いたといっても、日本がかつて経験した高度成長期とは違い
 ます。東京オリンピックから万国博覧会開催の頃のような毎年二桁成長の右肩
 上がりの経済とは根本的に違います。
 
 あの頃の日本はちゃんとモノを作って、それを海外に輸出して外貨を稼いで儲
 けていました。
 経済についてそんなに詳しくない私でも、高度成長期の日本が健全な成長を遂
 げていたとこと予想がつきます。

 

■私はエコノミストではありませんが一つだけ確信していることがあります。

 現代の日本は、物質的にも精神的にもすっかり成熟社会を迎えています。

 昭和の日本国民は皆、心底喉から手が出るほど欲しいものがあったのです。

 たとえば、三種の神器でしたか(カー、カラーテレビ、クーラー)

 今度のボーナスが出たら車を、カラーテレビを、エアコンを買おうと。
 単純ですが、頑張ればそれだけ報われる良き時代でした。



■しかし、現代人は皆心から欲しいものなんかないのではないでしょうか?
 
 車もある、パソコンもウインドウズビスタじゃないけど持っている、家もいちおう
 賃貸マンションだけどある。

 だから、改めて 
 「今、欲しいものは?」と聞かれても、即座に返答できない人が多いと思います。



■不思議なもので、人間物質的に満たされると自分に投資したくなるようです。

 マズローの欲求5段階説じゃないですけど最高レベルの自己実現の欲求です。

 そもそも、明日の食べるものに困っている人や雨露さえ凌げない人は、資格
 取得のための勉強なんかしませんよね。

 でも、今は日本国民全て成熟化社会で、一通り物質的な豊かさは知っている。

 「この際自分に投資でもするか。資格の勉強でも始めようか」となるのでしょう。



■また、ある面いくら景気で良くなって豊かな世の中になってもといっても
 国民が将来の日本や社会をそれほど信用していないような気がします。

 年金も今後どうなるか分からないし、
 自分の身は自分で守らなければならないから資格でも取っておこうかという
 気持ちに掻き立てられて資格を目指してしまうのです。

 だから、世の中の根本的な不安は少しも解消されていないかもしれません。



■資格を保険にしたがる人は多いのは、世の中が不安であることの証です。
 
 ただ、最近感じることは資格情報誌でも「この資格を取れば不況に強い」
 という特集はめっきり少なくなりましたね。

  5年前            今
 「さあ資格を取ろう」→「どうすればキャリアアップできるか」
            「自分のキャリアデザイン」
                        にシフトしつつあるようです。 



■単に資格を取得しても食べていけない、保険にならないことを皆がそろそろ
 気が付き始めてきたようです。

 私は、
 資格取得者受難の時代は少しずつですが確実にやって来そうな予感がします。

 こんな不安な時代に自分独自の確かなキャリアを作って、来るべき時代に強力な
 武器にしたいですね。


 本日もご購読ありがとうございました。

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◇編集後記◇
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 最近、読んだ本で面白かった本を紹介します。
  
 「後手という生き方―「先手」にはない夢を実現する力」瀬川昌司
 (角川書店)

 ご存知、サラリーマンからプロ棋士になった瀬川昌司さんの本です。プロとア
 マとは一体どこが違うのか、トッププロの持つ独特なオーラなど今後、プロを
 目指す人にとってはヒントになることが満載の一冊です。

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■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
  発行者Webサイト: http://www.shikaku-21.com

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