━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0044━━ 2006.2.1━━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第44号 「脱資格士業のビジネスモデルその3」 ◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。
 
 今日は、先週に引き続き、脱資格士業のビジネスモデルについてお話したいと
 思います。


■皆さんは、今まで、資格取得のために資格スクールに通った経験はありますか。
 私などは資格取得のために、今まで数多くの資格スクールに通いました。
 ところで、皆さんは資格スクールの経営者の多くが、実は有資格者であること
 を気が付きましたか?


 一例を挙げますと、

 資格スクール大手のTAC、早稲田セミナーの社長はいずれも公認会計士試験
 の合格者です。また、LECの社長は司法試験の合格者です。
 それぞれ皆、超難関資格の合格者です。

 でも、私はこれをとても不思議に感じました。

 せっかく難関資格を取得したのに、どうして公認会計士や弁護士として独立開
 業しなかったのだろうか?

 しかし、この疑問はすぐに解けました。

 公認会計士として監査法人に就職したり、弁護士として法律事務所に就職する
 よりも、資格ビジネスの方が彼らにとってはより魅力的だったのです。
 簡単に言うと、資格士業よりもずっと面白そうだと判断したからだと思います。
 
 おそらく、年収を比較すると、一般の資格士業者で独立開業した場合と資格
 スクールの経営者では、年収で数倍から一桁違うでしょう。
 

■資格取得を日々、奨励している当の本人が資格を活用していないのです。
 ここが、今日のメルマガのポイントです。
 しかし、資格をビジネスとして成立させて、成長させたのは間違いなく彼らの
 功績といってよいと思います。また、ビジネス自体、非合法的なことをしてい
 る訳ではありませんので、何ら責められるものではありません。
 ただ、大部分の人が、結局、資格取得という形にできないのが辛い部分ではあ
 りますが。

☆要は、彼らに共通することは、新しい時代を読む「先見の明」があったのです。

 今後資格取得ブームが到来し、資格がビジネスとして成立することを20年前
 以上に予想していた彼らは、まさに起業家としての素地があったと考えられます。


■こういう資格活用法は、従来にはなかった全く新しい活用法です。
 このような資格活用法は、時代の先駆者です。かつて、誰もトライしたことが
 なかったので、今のようにビッグな成功を収めることができたのです。

 私は、このような資格活用法に強く興味を持ちました。
 
 資格を取得しても、あえて資格を使って独立開業や転職しない。

 ここに、成功のヒントや意味が隠されているのではないかと。


■私はこのような資格活用法を、脱資格士業と名付けました。
 いろいろ調べていくと、タイプによって、脱資格士業は広義の活用法と狭義の
 活用法があることがわかりました。

 広義の脱資格士業は、資格とは直接関係しない、全く新しい分野に進出する方法。
 また、後日説明する資格に関連する資格の周辺にビジネスチャンスを見つける
 方法もあります。


■それでは、広義の脱資格士業とは一体どういうものでしょうか。 


 最近、「行列の出来る法律相談所」などの番組で活躍中の丸山弁護士が100
 キロマラソンに挑戦したり、CDを出したりしていますね。
 本業の弁護士業務もやっているのでしょうが、今の丸山弁護士のやっているこ
 とは完全にタレントの世界です。バラエティ番組での紳助との軽妙なトークは
 完全にタレントと変わりません。
 おそらく、この人は弁護士稼業でなくても、今後タレント一本でも食べていけ
 るでしょう。

 同様に、医師などでも、医師か作家かコメンテイターかわからないたくさんい
 ます。渡辺淳一さんなどは、誰しも認める売れっ子作家。和田秀樹さんや海原
 純子さんも医師というよりもテレビのコメンティターとして登場することが多く、
 タレントっぽい感じなのです。

☆タレントや俳優などが弁護士資格を持っていたら、大きなセールスポイントに
 なります。同様に、医師免許を持っている作家なんかも読む前から何か期待さ
 せてくれそうです。



■つまり、超難関資格を持っていると、このような活用法が可能になるのです。
 別に弁護士資格を持っていても弁護士に拘る必要はない。むしろ、作家やタレ
 ントをして資格は使わないで持っている方が逆に、価値が高まる場合もあります。

 余談ですが、国会議員のセンセイたちで、弁護士資格を持っているセンセイは
 結構多いのです。センセイたちは、元々キャリア官僚出身が多いですから。
 センセイたちは、たとえ次の選挙で落ちても弁護士に鞍替えできるので、資格
 は一種の保険の役割を果たしますよね。凡人には羨ましい限りです。


■こんな資格は、他にどういうものがあるかというと、

 ☆文系資格では、弁護士、公認会計士等々。
 (当然、登録者だけでなく国家試験合格者も含む)

 ☆理系資格では、医師、弁理士が代表的です。

 医者なんかでも、片手間に小説を書こうとする人は今も結構多いですよ。
 あわよくば、本を書いて当たれば作家に鞍替えしてもよいし、駄目ならフツー
 の医師に戻ればよい。リスクのない最高の選択肢です。
 ちなみに、「あの素晴らしい愛をもう一度」の作詞を手がけた北山修さんも
 医師です。現在は大学教授ですが。
 そういえば、映画の大森一樹監督も医大卒業でしたね。


■資格なんか、取るだけ取ってしまったら、保険にして後は思いっきり自分の好
 きなことに没頭するという生き方もあるのです。資格という人生の保険がある
 のだから、大きなリスクはないですよね。
 凡人には容易にマネできないことですが、一口に資格を生かすと言っても、
 活用法には人によっていろいろな方法があるようです。
 
 本日もご購読ありがとうございました。
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 ☆今日のワンポイントアドバイス☆

 ■資格スクールの経営者の多くは、実は難関資格ホルダーである。

 ■難関資格ほど、保険になりやすいという傾向がある。

 ■ビジネスチャンスは、本来目指した資格とは別の世界にあるかもしれない。
 
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 □資格に対する考え方が少しは広がりましたか?
 次回は「脱資格士業のビジネスモデルその4」をテーマにお送りいたします。
 お楽しみに!
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◇編集後記◇
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■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
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