━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0039━2005.12.28━━━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第39号 「私の出版戦略その4」 ◇
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。
 
 今日は、本年最後のメールマガジンとして「私の出版戦略その4」をお送り
 したいと思います。 


■原稿は書き上げたものの、肝心の出版社が決まらず私は焦っていました。
 最初に原稿を持参した時、真冬だった季節は春を通り越し、既に初夏の気配す
 ら漂わせていました。
 
 「出すべきか、出版を諦めるべきか」これが一番、頭を悩ませる点でした。

 せっかく、原稿を書き上げたとしても本を出版してくれる出版社がなければ
 今までやってきたことは徒労となってしまいます。
 それだけは、何としても避けなければなりません。


■出版で一番良いのは、先週もお話したように商業出版です。基本的に著者にと
 ってノーリスクでベストな出版方法です。しかし、素人が書いた原稿など、所詮
 出版社は相手にしてくれません。
 その次が、協同出版、そしてどうしても出したいのならば自費出版ということ
 になります。
 私も、協同出版ならOKという話が数社からあったのですが、出版社の格に問
 題があり断念しました。

 そんな時、仕事の途中に立ち寄ったファミレスで、何気なく手に取った新聞に
 企画原稿募集の広告記事が目に飛び込んできました。
 この出版社は業界ではむしろタレント本で有名で、ビジネス系は比較的不得意
 なイメージがありました。
 
 しかし、
 私は、「ここで知ったのも何かの縁。最後にこの出版社に賭けてみよう」と、
 翌日、早速原稿を送りました。


■結果は、原稿の内容から出版は基本的にOKだが、制作費が200万円程度か
 かる。さらに、市場に流通させるのならば販売価格の10%を出版社に支払わ
 なければならないという内容でした。

☆ここで、出版がOKというのはどういうことかと申しますと、一般的に出版社
 というと世間では、カネさえ払えば出版してくれるという大きな誤解がありま
 す。
 しかし、著しく出版社のブランドイメージを損なう懼れのある本は、いくら著者側が
 大金を叩いても出版社は出版してくれないことがあります。
 つまり、本としてそこそこ市場で通用するレベルの本でないと、実際出版は難し
 いのです。誰でも、何でもOKではないのです。
 
 この条件を聞いて、私は悩んだのですが最初にお話ししたように出版にタイミ
 ングは付き物、ある意味全て、とても大切なことだと感じていました。
 
 「今、出版を逃したら永久に出版のチャンスはないな」と思い、翌週には出版社と
 契約を交わしました。


★契約書には、以下のようなことが書かれていました。

 初版5,000部、全国の書店に流通させるには定価の10%は出版社に支払
 うこと、出版社は宣伝広告は一切しない、出版社は販売上の責任は一切負わない
 などがこと細かく記載されていました。
 まるで、日米和親条約のような一方的な内容でした。


■契約書を読み直してもも、やっぱりこんなものかぐらいと感じた私ですが、
 担当者から言われた一言だけは、今も強烈に印象に残っています。

 
 「本が出来あがったら、これは5,000部全て末木さんの本です。また書店
  には流通はします。但し、一冊も売れないこともありますから、それだけは
  よーく覚悟しておいてくださいね。」

  でも、マクドナルドでハンバーガーを買う訳でもないのに、

 「5000冊お買い上げありがとうございました。お持ち帰りにしますか?」と
 言われても、素直に喜べないですよね。

 (はっきり言うと、全然嬉しくない!)


 それでは万が一、本が一冊も売れないとどうなるでしょうか?
 
 これが、またペナルティのようなものがあるんですね。
 出版社への返品や倉敷料などの経費が発生し、さらに費用がかかる。要は一冊
 も売れなった場合、試算すると総額で300万円程度掛かるということでした。
 それでも、脳天気な私は、D社やN社の提示した1000万円よりもまだ安いなんて、
 思っていました。
 
 (金銭感覚のマヒとは怖ろしいものです。)


■書店での発売は、忘れもしない2003年9月12日。
 当日、横浜の駅ビルの大手書店まで見に行くと、私の本は資格コーナーに平積みに
 なっていました。

 そもそも、自分の本が書店にあることが不思議な気持ちでしたが、同時にホッとしました。
 その後も、書店巡りを続けると大手の書店では全て平積みになっていました。
 そして、その年の年末まで、ほぼ平積みは持続しました。
 

■出版社に売行きを尋ねると、「物凄く良い売行きという訳ではないが、そこそ
 こ売れているようだ。他の商業出版とは互角に戦えている。まあ、自費出版と
 して書いた本としては大成功だ」と言ってくれました。

 一般的に、本を出版する人は私のように本気で売ろうとする人と、自分の周り
 にいる人に配ったり、セミナーなどで活用する人に分かれます。
 よく、高齢者の方で自叙伝などを自費出版される人は多いのですが、たいてい
 は贈答用になってしまうようです。
 もっとも、「私の戦後60年」みたいな本を貰って喜ぶ人は、現実少ないのです。
 有名人でもなければ、他人の私生活なんかに興味、関心なんか持たないですも
 んね。貰った本はつまらないから読まない人が多いのも事実です。
 但し、自己満足の世界でも良いと思う人は、あえて書店に流通させない選択肢
 もありの世界です。


■本を書いて、出版して書店に並ばせることまでは何とか成功した私ですが、
 販売促進、費用回収などにはさらなるハードルが待ち受けていました。
 考えて見ると、出版とはある種障害物競走のようなものです。一つ難関をクリ
 アすると、さらに新たな障害が迫ってきます。
 さて、この続きは来年にお話しいたいと思います。

 本年もご購読ありがとうございました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ☆今日のワンポイントアドバイス☆

 ■出版には、商業出版、協同出版、自費出版という3つの形態がある。

 ■それぞれの出版形態でメリット、デメリットがある。

 ■出版とは障害物競走のようなもの。短期間でその都度障害をクリアしなけれ
  ばゲームオーバーとなる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
 □資格に対する考え方が少しは広がりましたか?
 次回は「私の出版戦略その5」をテーマにお送りいたします。
 お楽しみに!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
◇編集後記◇
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 メールマガジンに対する意見、資格に関する様々な意見をお待ちしておりいま
 す。現在、既に資格を目指している人、これから資格を目指そうと考えている
 人にかかわらず、ご連絡ください。

 連絡先  ⇒ info@shikaku-21.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
  発行者Webサイト: http://www.shikaku-21.com

■本文に関するご意見,ご感想はこちらまでお願いします。
 info@shikaku-21.com

★過去の全バックナンバーがご覧になれます。
  
⇒ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000153126

★このメールマガジン転送は結構ですが掲載された記事の内容を許可なく転載する
 ことを禁じます。お問い合わせ下さい。 (C) Copyright -2005

■購読解除はこちらからお願いします。
  http://www.mag2.com/m/0000153126.htm



















-【まぐまぐ!からのお知らせ】-------------------------------------------
正月飾り、おせち、福袋、開運グッズ…お正月の準備も『まぐギャザ!』で♪
☆ 歳末キャンペーン実施中 ☆
>> http://cgi.mag2.com/c/w/mag?id=728_051228 <<
------------------------------------------------------------------------