━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.00159━2014.5.28━
■間違いだらけの資格取得術 ～メルマガ編～□
◇第１５９号「司法試験、抜け道が本流になる時代が来る？」
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■５月も終わり、いよいよ夏です。
資格試験の受験生は本試験に向け、ラストスパートの時期に入りました。
ところで先日、興味深いデータが発表されました。
それは、予備試験志願者が法科大学院入学志願者数を越したという
驚愕の事実でした。
■当初、法科大学院制度は司法試験合格率７割という驚異的な数字を
引っさげて導入されたでしたが、最近はすっかり不人気になりました。
受験生からは年々敬遠される傾向が続いています。
当たり前の話ですが、どんな資格試験でもできるだけ時間やカネを
掛けたくないのが心情ですよね。
■法科大学院は多少、遠回りしても確実に司法試験に合格できるという
のが最大の売りかつ、メリットでした。
ところが、法科大学院修了者の司法試験合格率は初回こそ５０％程度
でしたが、回を重ねるごとに下降し始め、今や２５％前後と導入当時
とは、まったく話が違うことに受験生が気が付き始めたのです。
ただ、このまま予備試験が主流になってしまえば、法科大学院制度は
完全に失敗に終わったと言ってしまってもいいでしょう。
■最近は二股掛けて、法科大学院に籍を置きながら予備試験を受験する
剛の者もいると聞きます。
ただ、私には今回の予備試験があたかも昔の旧司法試験に戻った
ような錯覚（時代が逆行しているような感覚）もしています。
旧司法試験は学歴や経済力などには一切関係なく、真に実力がある
者が合格する試験でした。
経済力が伴わないとそもそも受験できない新司法試験よりは、
少なくとも機会均等は守られていたと私は思っていました。
■資格試験は調べてみればわかりますが、実際には試験というルート
以外にも多種多様なルートがあります。
それがまた、受験生の頭を悩ませるところでもあるのです。
たとえば、税理士にも国税局に２３年以上勤務すれば資格が取れる
制度があります。特定の科目免除とかもあります。
中小企業診断士もかつて、中小企業大学校で養成過程を終了さえ
すれば誰でも資格が取れるという、悪しき制度がありました。
ちなみに、現在は１次試験合格者でないと大学校や民間大学院には
入学できませんが、数百万円という莫大なカネが掛かります。
■ぶっちゃけ、現代は資格さえもカネで買えるようなおかしな時代に
なってしまいました。
私は司法試験が昔のように機会均等に戻りつつあるという点では、
逆によかったのではないかと思っています。
カネや時間がないけど法科大学院にはいけない、でもどうしても
法曹に進みたい人は予備試験で勝負すればよいだけの話です。
個人的には制約された条件のなかで、勉強を続けている予備試験組を
応援したくなります。
■経済的に恵まれた者だけが、難関資格を目指したり取得ができる
時代になったら世も末です。
私はどんな手段を使っても資格さえ取れればＯＫという考え方は
好きではないし、資格さえ取ればバラ色の人生という考え方にも
賛成したくありません。
世の中のほとんどのことは金があれば解決できるのは事実ですが、
資格の世界や領域だけは神聖であって欲しいと願うのは私だけ
でしょうか？
本日もご愛読ありがとうございました。
◇編集後記◇
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