━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.00143━2013.3.6━
■間違いだらけの資格取得術 ~メルマガ編~□
◇第143号「資格ブームはどこから来た?」
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■春が待ち遠しい季節です。
私が住む三浦半島では桜開花まであと一息といったところです。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
資格コンサルタントの末木紳也です。
■現代は資格ブームだと言われています。
先行き不透明な現代、資格試験を受ける人は恒常的にいます。
法文系資格だけで年間約100万人。語学系、IT系、技術系、
福祉系、趣味検定を併せるとざっと1000万人にも上ります。
老人と子供を除き、国民の10人に1人が資格を目指す時代です。
■私が学生だった80年代、資格は今ほどメジャーではありませんでした。
私の周りで資格を目指して勉強しているような人はいませんでした。
そして何より、今のように資格スクールなど満足にない時代でした。
もちろん、タレントが連日のようにテレビで流れている資格のCMなど
ない平和(?)な時代でした。
でも、こんな資格ブームはいったいどこからやってきたのでしょうか?
■資格ブームはウルトラマンじゃないので突然、宇宙から来たわけではあり
ません(毎回、こんなくだらないジョークしか思い付かずすみません(笑)
しかし、資格ブームにはちゃんと理由があるのです。
それは大きく分けて三つあります。
■一つ目はやはり、雇用不安です。
特に私が就職した直後は、日本がバブル景気に沸いてイケイケな時代でした。
働けば働くほど給与は上がり、素人が投資や株などに手を出してもソンを
しないよき時代でした。
こんな景気のよい時代、苦労して資格を取ろうなどと考える人は奇特な人
でした。
仕事や求人は常にあるし、転職しても普通に正社員になれる時代でした。
こんな中、資格は社会でももっとも地味で日陰の存在でした。
■一方、現代は大卒でも正社員で雇用されればラッキー、下手すれば一生派遣か
アルバイト、フリーターなどで非正規社員という人生もありの変な時代です。
そんな中、誰もが保身のため資格の一つや二つ欲しいと願っても不思議では
ありません。
こんな雇用不安が資格ブームを後押ししているのは間違いないと思います。
ただ、これだけで資格ブームが起きたわけではありません。
■二つ目は資格ビジネスの台頭でしょうか。
資格ビジネスはじつは非常に若い産業です。
日本に正式な資格スクールができてから、まだ30年しか立っていません。
資格の勉強をしようにも、勉強の方法がわからない。講座がない。
正確な最新情報がない、こんなニーズに応えるため資格産業は急激に成長
し続けてきました。
実際、30年前以上の受験生などは独学は別に珍しくなかったのです。
「きちんとしたカリキュラムの資格スクールがあったらどんなにいいか」
これは資格受験生の共通の願いでもありました。
■これ以外にも企業の社員への自己啓発奨励、政府の規制緩和、試験制度改革
なども資格ブームを支えた要因です。
景気のいい頃は企業では、住宅手当と同じように資格手当てなどもあって、
この時代、皆こぞって資格を目指し始めました。
資格手当てが月に5万円などという大盤振る舞いの給与体系ができたのも
ちょうどこの頃だったと思います。
■それから、以外に見落としがちな三つ目の要因とは、資格の数の増加です。
今から30年前、資格の数はそれほど多くありませんでした。
司法試験、公認会計士、税理士、司法書士などは当時からもありました。
しかし、今ほど資格の数は多くなかったのです。
現代の資格の数は異常なほど増えています。
国家資格以外にも公的資格、民間資格、国際資格などが乱立し、一説によると
資格の数は2000以上もあるとか。
■資格の数が5倍や10倍になれば、受験者数が増えて当たり前です。
ただ、この資格ブームは雇用不安という社会の中で、企業、資格産業、
マスコミの過剰な資格取得PR、CM、政府などが意図的に作り出したもの
でもあるのです。
こんな資格ブームに乗せられることなく、冷静に自分にあった資格を目指す
ことができる人こそ真の勝利者になれるのです。
本日もご愛読いただきありがとうございました。
◇編集後記◇
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柔道と並び、日本のお家芸のレスリングがオリンピック種目から外されるらしい
です。レスリングは毎回、日本のメダル獲得数に大きく貢献してきたので今回の
話はまさに青天の霹靂でした。2020年東京オリンピック開催を目指す日本に
とってもアゲインストの風になることは間違いないです。また、オリンピック目
指してレスリングをしていた人も2階で梯子を外されたような気がしていると思
います。突然自分の会社がなくなるのはサラリーマンだけだと思っていましたが、
スポーツの世界でもこんなことってあるんですね。考えてみれば資格試験も制度
改革や簡素化などが頻繁にあるので、明日はわが身なのかもしれません。
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